同窓会からのおしらせ

「お化けの金太」の厚賀氏 伝統工芸功労賞 親子三代九学OB

[2011/03/07]

熊本の伝統工芸・からくり人形「お化けの金太」の製作者の人形師厚賀新八郎氏(S14回・

1962年卒)が、2010年度の伝統工芸品功労者褒賞に選ばれました。

同賞は財団法人・伝統的工芸品産業振興会(東京)が選出するもので、長年にわたり伝統工芸品の技術維持・向上などに尽力した人に贈られるもので、県内からの表彰は6年ぶり14人目です。

厚賀人形店10代目の厚賀氏は、同じく九州学院の卒業生(旧15回・1929年卒)で9代目の父新氏の手伝いを子供のころから続け、21歳で本格的な活動に入り、以来45年以上も「金太」の制作にあたっています。160年の伝統を誇る「金太」も、自身のアイデアで時代に則して微妙に変化してきているそうで、えと人形や金太の携帯ストラップなども制作しています。厚賀氏は人形制作の傍ら、くまもと工芸会館での一般向け講座で、郷土玩具やからくり人形の楽しさを広めるなどの活動も行っています。

少しでも長く作り続け、これまた九州学院の卒業生で、息子の俊男氏(S50回・1998年卒)に跡継をしてもらうことが10代目の抱負だということです。表彰式は15日、東京都中央区のホテルで行われます。

 

郷土玩具「お化けの金太」

 黒い鳥帽子に赤い顔、どんぐり目。 頭の中の部分に竹バネを仕込み、ヒモをひょいと引くと、どんぐり目玉がひっくり返って赤んベェをします。 このカラクリがミソの郷土玩具です。

加藤清正が熊本城を築く際、金太という足軽がいて、顔だちが面白く、人を笑わせることが上手で「おどけの金太」と呼ばれて人気者だったそうです。嘉永年間に、人形師の西陣屋彦七(にしじんやひこひち)が金太の伝説をもとにカラクリ人形を作り出したのが原型だといわれており、後に「おばけの金太」別名「目くり出し人形」とも呼ばれるようになりました。

 

 厚賀人形店 096(326)2202

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